メキシコ11日目最終日、98kmゴール

  • 2016.01.23 Saturday
  • 17:13
今日で泣いても笑っても最終日です。昨日までの3日連続で5時間も飛んだので疲れが溜まっている感じですが、最後はしっかりゴールしたいです。


朝テイクオフに到着すると異様な雰囲気。いつものセッティングゾーンに「入るな」と地元の方5、6人の方々が通せんぼ。あちこちに降りて、テイクオフやランディング場以外の町の方々がクレームをつけたようです。まあ、どこの世界でも同じような問題があるんですね〜。
ランディング場以外の場所に降りたら、近いにいる人たちには言葉関係なく挨拶するのが基本ですね〜。

主催者との話し合い中に選手や観客がドッと押し寄せたところで、クレーマーの方々は引き下がってくれたようで、何事もなかったかのようにレッドブルDJカーが音楽を流して、タスクブリーフィングが始まりました。


内容はB07の14kmシリンダーをEXITスタート、テイクオフから近いのですがサーマルポイントから外れているので難易度高です。その後南西のB02、東へA11、再び西へB38、その後D02の8kmのエンドオブスピードセクションに入った後、Valle de Bravo のB42→D02 98kmのレースです。



ウインドウオープン11:15、 スタートは1時間15分後の12:30 です。
またもやGPSの調子が悪く、違うセッティングでフライトです。C−PilotProの充電は20時間だということなので、昨日は7時間程で充電が足りませんでした。それでも Federico 選手はとても心配してくれました。本当にいいやつです。



フライトするなりいい上がりです。ハウスサーマルでは3500m以上でEXITシリンダーの内側にサーマルがあるか探ります。一回目のチャレンジでは待機できるようなサーマルはないと判断しハウスサーマルで再び上げ直しました。
しかし、別の場所では難しいサーマルにしがみつき待機していた集団もいました。
ですが、僕にはその場所に移動する時間はなく、スタート時間になってシリンダーに入りEXITすることになりました。



シリンダー内で高く上げてスタートした集団とはスタートから大きく高度の差がついてしまったわけですが、僕と同じようにスタートしたグループで移動します。Gスポット(このフライトサイトで有名な強いサーマルポイント)で雲底付近まで上げて次に向かいますが、長いトランジット中に大きく高度ロスして一番低くなってしまいました。高い選手との差は1000m以上はあります。
序盤から大失敗となりました。



遅れたグループは自分も含めてですが、焦って動くのと、人数が少ないのとでなかなかリズムに乗れません。
それでも最終日はしっかりゴールしたいという気持ちだけで少数グループで Valle de Bravo にゴールすることができました。







トップは今日も Stefan WYSS(スイス)で 2時間28分に対し 、僕は2時間54分 75位でした。
日本人ゴールは呉本選手、廣川選手、平木選手、高田選手と最終日にして日本人ゴールが一番多い人数で締めくくれました。

プライスギビングセレモニーで総合成績が発表されました。
総合優勝 圧倒的な強さを見せた Stefan WYSS(スイス)、 2位 昨年の3位から安定した強さの Julien WIRTZ(フランス)、3位 伝説のスピードフライト Luca DONINI(イタリア)と上位人はヨーロッパ勢が占めました。
また、女子では、優勝 聖子選手ことSeiko FUKUOKA NAVILLE(フランス)、平木選手は惜しくも4位でした。



僕は総合49位でした。

以下をクリックして成績をご確認いただけます。

http://pwca.org/results/results/e_1_1.htm?ts=160123211053


今回のスーパーファイナルを終えて感じることは、世界で戦うには、まずトップグループの集団の中に居続ける技術と忍耐力が必要だと感じました。いろいろな選択肢がところどころでありますが、トップの集団は必ず良い選択をして進めていきます。時にはリーサイドに突っ込んだりすることや日照が無い場所へ突っ込んだりする場合でもしっかりとついていくことが必要になっていきます。
今回の僕のフライトを振り返ると選択肢で違うコースを飛んだり、タイミングが違ったり、弱気になったりで、ついて行くことができませんでした。
自分の判断を全くしないでただついていくというのではなく、その場面場面で最良の決断をする人たちが集まることで、自然と良い集団を作り、さらに効率良くスピードも上がっている、それがスーパーファイナルのトップグループだと感じました。

僕がトップグループについて行けたタスク5では、トップグループにいてもそう早くは感じませんでした。サーマルから離れるタイミング、次に向かう場所、そしてそろそろ上げたくなってサーマルを探すタイミング、そして「これっ回したい!」と思うサーマル、それぞれの決断がほぼ同じ選手が周りにいるという感覚で、リズム良く気持ちもとても楽でした。

今回うまく行ったのは1日だけですが、発見、改善点など見つけることができた上に、無事に終えることができたのも皆様からのご声援のおかげです。
皆様に心より感謝申し上げます。


メキシコ10日目、128kmゴール

  • 2016.01.22 Friday
  • 18:46
メキシコらしい、良い天気のサイクルになってきたようです。タスク7に備えテイクオフに到着後、いつものように準備をします。


今日はかっこいいレッドブルDJカーがテイクオフにスタンバイ、ノリノリの音楽をかけてくれてテンションが上がります。




タスクは今大会最長128km(自身としても最長)が発表されました。
内容は、テイクオフの南側のB39の12kmシリンダーがスタート、その後B39の3kmシリンダーに入り、東のB01、北西A04、なんとこのレグだけで直線46kmもあります。次に南東B38へ32km進み、Valle de Bravo テイクオフのD02の8kmシリンダーのエンドオブタイムセクションに入ったら、D02の400mシリンダーでゴールです。



今日はウインドウオープンからスタートまでが 1:15 といつもより少ないので、タスクブリーフィング終了後はいつもより慌ただしいです。
時間はたっぷりあるのでマイペースでテイクオフしました。
テイクオフ直後、またもやトラブル発生!ポッドを止めているゴムが劣化によりちぎれそうになっています。ドリフターハーネスもそろそろお疲れなのでしょう。中身のゴム束が切れているのが見え残り3本程で支えてくれています。なんとか持ちこたえてくれることを祈り飛び続けます。

スタートまでの空中待機の間、みんながどのようなスタートを切るのか観察。どうやら大半の選手が南の対岸に渡って、尾根上からスタートを切る作戦のようで、僕もそれに習います。スタート時間に十分な高さまで上がれてなんとか間に合いました。




序盤はなんとかついて行けれるのですが、さすがスーパーファイナリストのトップ集団、じわじわ離されて行きます。
なんとか追いついた先のサーマルでは旋回方向がバラバラで、なんとなく集団を避けて飛ぶと、良いラインから外れてしまい、高度も低くなってしまいより時間がかかってしまう結果となってしまいました。


集団で飛ぶ方が高度ロスが少ないラインがわかるし、サーマルのコアも見つけやすいって、わかっているんですが、なかなかついて行けませんでした。

それでも、後半は128kmをゴールすることに専念し、しっかりと上げてValle de Bravoのゴールに戻ってくることができました。


いや〜、128km、遠かったですが今日は展開がスピーディーでしたので、4時間を切って3時間53分(平均時速32km/h)でゴールできました。59位でした。


日本人ゴールは呉本選手(12位)、廣川選手、平木選手でした。
フランス国籍日本人の聖子選手は女子トップ、総合トップは Stefan WYSS (スイス)でした。なんと Stefan WYSS は3時間40分という速いゴールでした。

明日でスーパーファイナルは最終日です。無理をしない程度に頑張ります。
ご声援よろしくお願いします。

メキシコ9日目、121kmゴール

  • 2016.01.21 Thursday
  • 18:16
メキシコに来て9日目ですが、今日でタスク6です。朝から晴れて絶好のコンディションが期待できそうです。


朝、うれしいことがありました。もうご臨終かと半分諦めていたC−PilotProが直ったのです。聖子さんが先ずイタリアのアーロンに話しをしてくれたところイタリアの選手3331のFedericoさんがメーカーのすぐそばに住んでいるということで、C−PilotProを預けました。すると一晩で直してくれたのです。
テイクオフで電源を入れるとすぐに衛生を補足!
原因はGPSアンテナ独自のバッテリーがあり、しっかり専用コネクターで12時間以上毎日充電しないと、GPSアンテナまで充電されないということです。そういえば大会以外では使わないし、GPSアンテナの電池が減っていたのかもしれません。



ダミーは続々とテイクオフしていき、バンバン上がっていきます。コンディション上々です。
なんと121kmのタスクが発表されました。


内容は今までよりもさらに南東のB01、次に東へ約27kmのToruca火山へ接近するR06、北西B15、南A01、そしてValle de Bravoのテイクオフ400mシリンダーがゴールです。



集中力が続くかどうかわかりませんが、今日は気合いを入れて早めにテイクオフしました。
スタート前の空中待機せ3000mを何度も越える強いサーマルがあります。
今日はスタートから難しいそうなので、みんながどういう動きをするかしっかりと観察して、自分のできる飛びを精一杯しようと決めていました。121km、ベストを尽くせばゴールできるはずです。序盤で賭けに出るわけにはいきません。


スタートラインから近くで高さを維持できる場所、今日はスタート時間直前にサーマルがなくなり、集団は難しいスタートとなりました。



僕は少し引き返し、上げ直してからスタートすることにしたので、1分ほど遅れましたが、序盤の出だしはまずまずでした。ファーストターンポイントのB01を取った後にすぐに集団に追いつかれることにはなりましたが、想定内です。

その後テイクオフ西側のGスポットと呼ばれるサーマルポイントで上げて、Toruca火山へ向かいました。途中リーサイドでなかなか上がらないサーマルがあり、僕は嫌気をさしてそのグループから離れ、高くまで上げているグループのサーマルポイントで上げ直しました。一人になりましたが、僕だけのサーマルです。他機を気にしなくてもいいので好きなように回して一気に4000m以上上げて、Toruca火山ゲット!



先行するグループは少し前に見えるのですが、なかなか追いつけません。
再度4000m上げ直したときのは遠回りするグループを横目に直接的なコースを選択しました。これでトップグループとの距離を一気に縮めることに成功しました。

でも、この後がボロボロでした。ゴールまで残り約22km地点で、グループから脱線し近くのサーマルに乗ろうという判断が大失敗。近いように見えて、シンクだらけでやけに遠く高度ロスした分さえも上げ直すのに一苦労でした。


ようやく元の高さまで回復でき再び進むのですが、急に集中力が切れたのか、思うようにコントロールできないのです。手の感覚、身体でのバランス感覚がうまくコントロールできないのです、「ここまでか・・・」と思って、自分の体力と集中力のなさを痛感して、ふとキャノピーを見るとちょこっと翼端が潰れているではありませか!それを直して飛ぶと、普通に飛べるではありませんか!
「なーんだ」
あと22km、絶対ゴールするぞ!と気合いを入れ直し3000m以上まで上げ直し、良いラインに乗り、ゴール!
かなり飛びごたえがあり疲れました。

暫定の成績を見ると4時間を切るスピードでゴールした選手が15人もいます。さすが、スーパーファイナルです。
僕は4時間07分ほどで42番手ですが、素晴らしい選手たちと素晴らしいポテンシャルのメキシコValle de Bravoを堪能できました。
4時間以内の15人の中には最後の選択ミスをする前に一緒に飛んでいた選手が入っていました。最後の選択ミスが大きな分岐点だったような気がします。
一瞬一瞬に正しい選択をする観察力と集中力を持続できるようにすれば、もっと良い成績だったかもと思います。ですが、トップグループにいながらゴール手間で降りた選手もいますのでどうなっていたかはわかりませんが、今日は最後の集中力がなくなったのは勘違いだったということで、次につなげたいと思います。



今日のトップは Michael SIGEL(スイス)、女子トップは Laurie GENOVESE(フランス)です。
日本ゴールは呉本選手と廣川選手でした。


明日も頑張ります。
ご声援よろしくお願いします。

メキシコ8日目、63kmゴール

  • 2016.01.20 Wednesday
  • 21:42
朝、空は曇って少しひんやりしています。予報の通りだと午後から晴れてくるということで、まず、74kmの仮タスクが発表されました。


しかし、昨日の予報が外れたため、主催者側も弱気なのか、なかなか晴れない空に、タスクが53kmに変更されました。
天気予報おじさんの気の利いたパフォーマンスで大爆笑、おかげで寒い空気が和やかになりました。

晴れ間を待つ間、日本女子チームがPWCにインタビューされました。廣川選手がPWCTVフィリップに言われるままに質問していました。


少し日照が出て、ダミーが上がりはじめると再度タスク変更が発表されました。
少し距離が伸び63kmです。




内容はテイクオフの南側のスタートシリンダーに入った後、西のB03、南東B53、北B41、西B33の3kmのタイムシリンダーに入ってさらに400mに入ってゴールです。


ショートタスクなので、僕は早めにテイクオフオフしました。最初は雲底について待機しやすかったのですが、スタート時間前に渋くなり、集団がどんどん低くなり、僕もさらに低い高度となりました。低かったですが、このタイミングでまさかのスタートです。



スタートを切ったあと先ず最初の選択肢、大多数のB03 に近い方へ行く団体と手前にあるサーマルポイントに行く少数グループに分かれました。僕は低いこともあり後者を選びました。これが成功し遅れを取り戻し、少し後ろから高さを保って良いラインを飛んでターンポイントゲット。


次へのコースも山岸には低くなる集団に、沖をキープハイで追いかける後続グループ、僕は迷わず沖周りで進みトップグループの上につくことができました。

ここからが10km以上の谷渡りです。対岸への最短距離のところで良いサーマルが発生していて一気に3000m以上まで上がり次のターンポイントB53に向かいました。少し前に低い機体も同高度くらいの機体もいます。僕はこの時6番手ほどだったと思います。

B53をとった後はすぐにリターンか、B53近くで発生しているサーマルであげて次へ向かうか、選択しなければなりませんが僕は迷うことなくB53のシリンダーに入ってもなお奥に突っ込み上げ直しました。
同じ選択をした選手の中にはオノラン、モルゲンターラー、アーロン、ピノー、そして呉本選手など、「この選択であってる」と、確信に感じさせてくれるメンバーばかりです。

上げきってテイクオフ方向へダイレクトに向かいます。
気がつけば、スタート前には曇っていた岩盤には強い日差しが照りつけています。

テイクオフより東側のサーマルポイントで一気に上げて、残りB41→B33の10数キロです。一気にスピードを上げて低くてもガンガン攻める機体もいますが、僕はキープハイで良いラインを見ながらB41を取りその後も良いラインでダイレクトにゴールの方向へ向かいます。集団はエンドオブスピードセクションまでスピードアップしますが、僕は地形が複雑なので気をつけながらハーフ〜フルの間でアクセルを使います。
デッドヒートの末スピードセクション通過!この時点では10番手でした。あとはリードアウトポイントがどれだけ取れているかです。


ゴールした後、そのままゴールに降りてもいいのですが、せっかく高度があるので Valle de Bravo ランディングへと向かいました。今なら混んでいませんので。

滑空比や見た目では確実に届くとわかるのですが、やはり水の上を飛ぶのは緊張します。




ランディング上空まで来たらスパイラルで降りる順番調整して、空いているタイミングでランディング。
もし遅れて集団でアプローチすることになるとこんな感じです。



結果は15位でした。
日本人ゴールは呉本選手なんと12位、廣川選手、平木選手です。
女子トップは今日も聖子選手、総合はStefan WYSS(スイス)でした。

また、この日、山下選手がグライダーを損傷してしまい、修理のお手伝いをしました。壊れた機材はその日に直す、テイクオフ前に壊れたたらすぐに直して飛ぶ、これがPWCでは常識です。
実は平木選手もテイクオフ前にスタッフから「破れているぞ〜」と言われてから破れていることに気がついて、PWCスタッフのみんながゼッケンテープでリペアしてくれてその後、飛んだそうな・・・。その後のゴールはさすがです。もし僕にテイクオフ前に同じことが起こったとしたら、それによる精神的ショックを立て直すことができただろうか・・・

残り3タスク頑張ります。
ご声援よろしくお願いします。

メキシコ7日目、激渋ゴールならず

  • 2016.01.19 Tuesday
  • 18:55
今日は雲が少し多い日でした。しかし、ダミーはバンバン上がっています。天気予報では昨日よりも良いコンディションだということで、強気の107kmタスクが発表されました。



内容はB05の5kmシリンダーをEXITスタートの後、東へB20Toluca火山の半径9kmに入り、北西A07、南東A11、西B36の7mkmのタイムセクションに入った後、Vall de BravoのD02のシリンダーに入ってゴールです。


テイクオフ前にはまたまたGPSトラブルです。頼りにしているC−PilotProが衛生を補足しません。なかなか補足してくれないので、リセットボタンを押すと・・・ガーン!! 聞いたこともないような音と見たことのない画面でフリーズ。何をしても反応せず、時限爆弾のような、ジッ、ジッという音がなっています。そんな音を聞きながら飛ぶのをイヤなので、ナビターをメインGPSに切り替えて飛ぶことにしました。こんなことでもなければナビターを真剣に使おうともしないし知るチャンスと考えました。
また、C−PilotPro の代わりにLivetrackとして持たされるFlymasterをフロントコンテナに乗せてみました。Flymasterもじっくり見るチャンスです。

トラブルはまだ続きます。テイクオフは問題なく出れたはずなのですが、身体が右に寄りかかる感じがします。冷静に見るとショルダーベルトの調整輪っかがライザーをくるっと一周してドリンクチューブの吸い込み口に引っかかっているではありませんか!!片方の手で輪っか、もう片方でチューブを持って離したのですが、吸い込み口の先についていたゴムの部分が取れてしまいました。
とほほ・・・。
ブログにはあげていなかったのですが、メキシコに来て初フライトの練習日の事、飛んでいる最中にサングラスの右側のレンズがなくなってしまいました。降りてからなくなっていることに気がついたのですが、今回はハプニングが何かと多いです。


さて、気を取り直してフライト続行、一気に雲底へと続くサーマルであがりました。
曇っているこで気流は安定しているのですが、雲の吸い上げもあり、他機警戒のほかに雲中に入らないように気をつけなければならないのでスタートまでの空中待機はなかなかスリリングでした。



今日はEXITなのでスタート時間前にシリンダーに入っていなければならないので、逆算して動きます。基本、高層雲が太陽を隠しているので、動きはゆっくりです。


スタート後のサーマルの後、まっすぐ最短を目指す少数グループと、少し風上となる南周りの大集団の二手に分かれました。
僕は風上の大集団の中で進むことを選択しました。
大勢いるので降りそうにはならないですが、少数グループの方が先行してToluca火山のシリンダーを通過して行くのが見えました。


日照が全くないのですが、こんなにたくさんの凄腕の選手たちと一緒だと降りる気がしません。ゆっくりですが、少しずつ進みToluca火山を取り、次のターンポイントに向かいます。


次のターンポイントはあまり山がない場所にあるので、リーサイドによるサーマルなどもより少なくなるため、さらにスピードは遅くなります。対地高度が十分にないのですが、みんなと一緒なので、頑張るころができました。

いつの間にかトップグループとも合流し共同作業でサーマルを探します。
たくさんいるとなんとかなるもので、日照がないのに、弱く小さなサーマルをつないで、ジリジリと少しずつ進めるものです。


なんとかA07を取ってしばらく距離を伸ばして69kmほど飛んだところで力尽きました。51位でした。

本日は予報に反し高層が張り出してしまうという結果になってしまい、ゴール者はなしです。
トップは73kmほどまで距離を伸ばしたようです。総合Guy ANDERSON選手(イギリス )、女子は今日も聖子選手でした。

また、明日も頑張ります。
ご声援よろしくお願いします。


メキシコ6日目、85kmゴール

  • 2016.01.18 Monday
  • 17:38
今日も天気が良いです。その上、ダミーがすでにバンバン上がっています。見た目でも逆転層がブレイクしています。メキシコらしいコンディションが期待できそうです。


タスクブリーフィングはすぐに始まりました。
内容は昨日と同じスタートターンポイントB38ですが、スタートラインの半径距離が中心から5kmです。
また、スタートの後は2kmのシリンダーです。




その後、南東へ11kmのB53、北東へ17kmのB50、北西の17km先A03、南東13kmB05、北東8kmA20にゴールです。


ウインドウオープン12:15からスタート13:00までが1時間45分もあります。これはスタートターンポイントの5kmの外側ならヘッドウインド側となる南側に尾根で待機する選択肢を与えることを含んでいるようです。この選択肢があることに気がついたのは飛んでいる間ですが・・・

ゲートに入ったら、体重計に乗ってバラストを持ち過ぎていないかチェックされます。ルールでは安全上の理由で裸体重よりも33kg以上重くなる機材+バラストを持つことは禁じられています。



コンディションがいいので、みんなどんどんテイクオフしていきます。僕もマイペースでゆっくりしっかり準備してテイクオフしました。
今日は出来るだけ、低くならないよう気をつけました。スタート前の待機中も高いポジションをキープすることに努めました。

13時スタートは集団の中の良い高さから切れました。その先の2kmに向かう途中で、反対側でスタートを切る10人ほどのグループが見え、そういう作戦があったかと思いました。南西風となるため対岸からスタートしたグループの方が風下の集団よりも圧倒的な差で進んで行きました。


しかし、数的優位な集団はスピードが速く、影って動きが渋くなっているグループにB50手前で追いつきました。

そこからは高層雲に覆われたB50を攻略するか、分岐がありました。
ほとんどのパイロットは低い高度のまま風下に流していきます。それで失敗した僕は次へとは反対側にはなりますが風上側へ戻りしっかり3500mまで上げて向かいました。これが功を奏し楽にB50を取り、次のターンポイントへ向かいました。

メキシコといえども、いっきに上がるサーマルはめったとなく、時には渋いコンディションに耐へ、また時には、強い風でとても荒れている場所で山の風下へ流さないと上がらないサーマルに勇気を振り絞って突っ込んだりして、Valle de Bravo の湖がすぐそこに見えるところを飛べました。

残すは風上側のターンポイントB05をとってゴールするのみです。なかなか向かい風が強いので13km先まで行けそうな感じはしませんが、コンバージェンス(風がぶつかって発生する上昇帯)があるというシステムがわかってる集団は低くなっても突き進みます。

僕も3500m以上上げて向かい風へ進みますが、途中までは余裕だと思った高度を近づくにつれみるみる失い、結局ギリギリでクリア。

残りは風下8kmのゴールですが、対地高度もギリギリで風下に流し、ゴルフ場のハウス上空のサーマルで必要な高度+α上げてゴールできました。

なかなか一筋縄ではたどりつけない飛びごたえのあるタスクでした。頑張ってゴールしましたが、74位でした。さすがスーパーファイナルの選手たちはすごいです。




日本人では、呉本選手(タスク9位)、山下選手もゴールです。女子タスクトップは今日も聖子選手が、また総合では Stephan MORGENTHALER(スイス ENZO2)がタスクトップです。

明日も頑張ります。
ご声援よろしくお願いします。

メキシコ5日目、マイナスをプラスに思えるように…

  • 2016.01.17 Sunday
  • 20:24
今日から良いコンディションが続く発表の通り、朝からしっかりと晴れています。
バスに積み込み席も確保し準備万端!

テイクオフについて、グライダーを広げ念入りにチェックし、セット完了。すると今日はいつもよりだいぶ早くタスクブリーフィングが始まりました。




内容はウインドウオープン後、南西風なので向かい風となる南西方向のB38にいって、北上しB03を取ったあと、東へ一番長いレグでB12の半径12km、北上B08、南西B23、北東A03。合計86km。ところどころで別れ道となるパートがあり難しいタスクです。

しかし、選択の難しさよりもっと難しいのは中々逆転層がブレイクしないコンディションでした。


スタート前、集団は隣の山のB40からB52付近でスタートラインの近くの尾根からスタートするべく準備するのですが、僕は最初っから躓き、低い高度で手前の山からスタートを切るしかありませんでした。

なんとかスタート時間からそう遅れないでスタートできたものの、先頭は集団で折り返して来ます。


それを見て焦って遅れを早く取り戻そうと低いのにもかかわらず動き過ぎて、17km飛んだところであえなく撃沈。

テイクオフ前にGPSがロストしていたり、セッティング機材の移動を言われたり、なかなかゲートに入れなかったり、結局GPSが空中でも衛生を拾わなかったりと色々マイナスなことがありましたが、今日はそれを軽く受け流すことができなかったようです。長い大会期間中ではいかに自分のモチベーションを保つか、それはマイナスに感じるような事柄が自分の身に降りかかっても、プラス思考で考えることができたり、また、受け流して気にならないようなメンタルが必要だと思います。
それにしても、最後から1、2を争う順位になるとは・・・とほほ。

クヨクヨしてもしょうがないので、明日からはプラス思考で、周囲を気にし過ぎず、マイペースで飛ぼうと思います。
今日という日も、時が過ぎれば「良い経験」と思えるように。

あっけなく降りた僕ですが、どうせ降りるなら民家の近くで、車でメイン道路まで送ってもうらおうという魂胆もあり、民家の隣の広い庭に降りました。しかし、降りてからわかったのですが、民家と思っていた建物のそばにいるのは羊や鶏、牛、馬…そう、畜舎だったのです。庭と思っていた場所は牧場で牛の糞だらけ…。
歩くのもたたむのも足元に気をつけながら、糞を避けてパッキングできる場所を見つけて片付けていると、牧場主と男の子がやってきました。
主人が色々気を遣って話しかけてくれるのですが、申し分ないほどわかりませんでした。会話とは言えないやりとりのあとジーっとこちらを見ているので、僕は彼らに地図を見せて今日のルートを説明したつもり。僕の片言英語もわかりづらかったと思いますが理解してくれたでしょうか。彼らは次のターンポイントに向かう集団を教えてくれたり(それはわかってるちゅうねん、傷口に塩塗らんといて)、降りかけている低くなっているグライダーを教えてくれたりしました。
片付けが終えると帰り道を教えてくれましたが、言葉では理解できないのですが、手振り身振りでかなり歩いて行く覚悟が必要なことだけは理解できました。
道もややこしいらしく、男の子が道案内してくれました。
畜舎から10分ほど歩いたところに男の子の家があり、家族もいました。
男の子は「ここからは一人で行くように」と身振りで訴えます。でも、家族は男の子に「お前があのでかい荷物持ってやって案内してやりな」ってなことを言っている(あくまでも想像ですが)間に、PWCバスが迎えに来てくれました。


そこからは少人数だったのでゆったりと横になって帰ってきました。

今日もたくさんゴール者がいるようで、日本人では廣川選手と平木選手がゴール。まだ正式発表ではないですが、女子トップはフランス国籍聖子選手。総合はAndreas MALECKI(ドイツ、ENZO2)がトップです。

明日は「マイペース」で頑張ります。
ご声援よろしくお願いします。

メキシコ4日目、キャンセル

  • 2016.01.16 Saturday
  • 18:17
予報では曇り、朝起きて空を見ると、嫌なことに予報は当たっていました。


でも、練習日も曇りでしたがソアリングできたメキシコのポテンシャルが発揮されればタスクをやるかもしれないので、とりあえずいつものように8:30前にヘッドクウォーターに到着。

車の屋根に荷物を積んで、席も取って準備はできましたが、時間になってもバスは発車しません。


やはりこの曇り空ではタスクキャンセルとなりました。
予報によると天気が悪いのは今日が最後で、残り7日間は当分安定したメキシコらしい天気が続く予報です。そうなると残りはレストディ無しでぶっ続けでタスクを行うことになりそうです。天気が曇りで激渋コンディションの中生き残りゲームのようになるよりは、しっかりとした良いコンディションでレースができるのならその方が良いです。


十分に余った時間を利用して、呉本選手と登山して過ごしました。
彼は次のX?Alpsに参戦し、2大会(5年)で結果を残す計画を練っているようです。
ぜひとも頑張っていただきたい!

そんな呉本選手はやはり走りが違います。
なんとか標高1800mのスタート地点から2150mのテイクオフポイントまでたどり着けました。往復10km、2時間30分間のワークアウトでした。



メキシコ3日目、79kmゴール

  • 2016.01.15 Friday
  • 20:10
3日目、昨日までの雨が嘘のように晴れています。朝はキリっと冷えて放射冷却?これは意外といいコンディションが期待できるかも・・・
低かったテンションが自然と上がります。

8:30が集合時刻ですが、少し前に着いて準備万端。バスにもスムーズに乗れて順調です。

テイクオフに到着してセッティングが終わったら、11時にタスクブリーフィングが始まりました。




79kmのレースです。最初に北西に向かい、次は南へ、次は南東、そして再び北西へ向かいゴール手間5kmにあるスピードセクションターンポイントの1kmシリンダーに入って、東にあるテイクオフ真下のランディング場A01にゴールするという内容です。

ダミーが澄みきった青空を気持ち良さそうに上げています。昨日の雨なんて関係ないくらいブルーです。
11:30 ウインドウオープン後次々テイクオフして行きます。



13:00 スタートまでだいぶ時間があるので、僕は30分ほど遅れてテイクオフました。
空中で様子を見ることも大事ですが、空中待機を長く続けることは喉も渇くしトイレにも行きたくなることを考えると、初日だということもあるので、今日はしっかりと準備してから飛ぶ判断をしました。

サーマルはブルーでわかりにくく、そして、3000m前後でのサーマルなので空気密度が低い関係からか、サーマルが強く時々潰され、かといってコアをつかんだと思っても長く続かず、しかもシンクに入ると一気に軽く100〜200mはロスするという、気の許せない空中待機。いかに上げるかを考えるよりも、いかにマイナスを避けるかというような感じです。


という感じでスタート時間まで待っていたら、13:00ちょうどのジャストタイミングでスタートを切ることに大成功できました。しかも、高さも安心の好ポジション!すぐ前にはゼッケン2のオノラン(フランス)選手もいます!
スタート後、ドンドンスピードアップする集団に食らいついて行きます。北西のターンポイント手間では、大潰れする選手もいることですので、先ずは序盤を確実に進みます。
南下するポイントでは、集団とは違うルートを選択、かなり遅れてしまいます。南のポイントを取ったあとは東の大人数の集団と西の10人ほどのグループに分かれました。僕は後者です。
最南端のターンポイントを向かう間は風が西寄りなので、尾根の風上側から進む方が遠回りでも効率がいいという判断です。この選択が吉と出るか凶と出るか!?


結局、どちらのグループもほぼ同じ。ということで遅れを取り戻すことができました。

残りは次の北西のターンポイントの後、リターンしてスピードセクションに通過してゴールという30kmほどの距離です。ここでもショートカットグループと西回りのグループに分かました。僕は迷わず通って来たルートを帰る風上コースを選択。


降りてしまうという不安は全くなく、ゴールすることはできました。
しかし、結果を見ると、61番手ゴールですが少しのリーディングポイントで59位。
ショートカットグループが断然早く、10分以上の差が着きました。しかし、ショートカットグループにいたオノラン選手はゴール手間で降りてしまったようです。ショートカットグループは早いかわりにリスクが大きかったようです。
この結果を踏まえ、、、うーん、初日だから10分ほどの差は残りタスクが全部出来きて、すべてゴールできれば問題なしと気持ち新たに頑張ります。

自分も調子を上げていく必要があるのですが、スタートが一緒だっただけにオノラン選手がどういう挽回をするのかも楽しみです。

今日の結果は、ゴールもトップで決め、リーディングポイントも申し分ない攻めのフライトをした Michael Kuffer(スイス ブーメラン10)がタスクウイナーでした。
日本人では、呉本選手が32位。日本人ゴールは2人だけですが、ゴールは今後も続けて行くことが必須です。
応援よろしくお願いします。


成績はこちら
http://pwca.org/results/results/e_1_1.htm?ts=150412193453


ゴール後、パッキングしてバスの到着を待つ間、タコスを食べました。



バスが見えると、写真のように自然とレースが始まっちゃいます〜


明日もゴールできるよう頑張ります。
ご声援よろしくお願いします。

メキシコ2日目も雨

  • 2016.01.14 Thursday
  • 22:26
夜中に雨の音で時々目が覚めて、気がつけば朝でした。

今日も可能性は薄いですが、8:30の集合に合わせて準備を行います。

10時まで待ちましたが、結果はキャンセル。

PWCのイベントでは、こういう飛べない場合に観光に連れて行ってくれるのですが、今日は Toluca Teotenango にある世界遺産の遺跡を見学に行きました。


あいにくの雨ですが、積み上げられた遺跡の上まで行きました。




明日から天気回復傾向です。
頑張りますのでご声援をよろしくお願いいたします。

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